「心理的安全性を!と言われても」管理職の苦悩 多方面からのプレッシャーから身を守る「3つのポイント」

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レジリエンスを高めるには以下、3つのポイントが有効です。

(出所:『マネジメントに役立つ 心理的安全性がよくわかる本』)

①足るを知ること

ストレスやプレッシャーの要因となる「困難」は、外部から一方的にかけられるものと認識しがちですが、果たしてそうでしょうか。

責任感や向上心の人一倍強い、完璧主義のリーダーこそ、自ら困難の度合いを高めていることがあります。心理学者のバリー・シュワルツ氏は、人は、選択や意思決定をする際に、「サティスファイサー」(満足しやすい人)と「マキシマイザー」(最大限に良いものを求める人)の2つのパターンに分かれるといいます。

サティスファイサーとマキシマイザーの特徴

サティスファイサーは、自分の要求を満たすのに「ほどほど」で十分と考え、マキシマイザーは、最も良い条件を手に入れないと気が済まず、考えうる限りの選択肢をすべて検討しようとします。そして、人生の幸福感は、サティスファイサーのほうが得られるとしています。

②完璧主義から完了主義へシフトすること

マキシマイザーは、完璧主義者。サティスファイサーは、ほどほどで終える完了主義者です。

(出所:『マネジメントに役立つ 心理的安全性がよくわかる本』)

完璧主義に陥ると一切の妥協を許さず、品質にこだわり、他人や部下に任せずに責任を抱え込み、毎回オーダーメイドで依頼主の期待に応えようとします。相手は満足するかもしれませんが、あなた自身には次々と新しい仕事が入ってきます。完璧主義では、心身の安全性が保たれません。

一方、完了主義者は、つねに相手基準で、相手の期待を上回る合格点を取れれば、自分基準の満点は取れなくともよいと考えます。

絶対に外せない要点は押さえたうえで協力者と責任を分担し、時には、他でうまくいった知恵を転用するなど効率性も実現します。ぜひ、自ら抱え込んで困難を大きくしてしまう完璧主義から脱却しましょう。

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