リモートワークなどで働き方が多様になった一方、「メンバーの顔と名前が一致しない」「ちょっとしたことを質問したい時に遠慮をしてしまって聞けない」といった不安の声が聞かれるようになりました。
このような状況下で、チームの心理的安全性をどのように育んでいけばよいのでしょう。
広江朋紀氏の著書『マネジメントに役立つ心理的安全性がよくわかる本』から一部を抜粋、再編集し、心理的に安全なカルチャー(組織風土)を育む重要性や、そのための仕組みづくりについて考えます。
損なわれるチームメンバーの心理的安全性
上司と部下との信頼関係が強固で、上司自身の心理的安全性が確保されていたとしても、チーム全体の心理的安全性が高いとは限りません。
なぜなら「チーム」は単なる個人の集合ではなく、有機的なつながりを持つ集団だからです。
職場でよく聞かれる悩みの声を、下図に示します。
いかがでしょうか。この図を見ると、上司とだけでなく、先輩や同僚など他のメンバーとの関わりが断絶していたり距離感があったりすると、職場に対して不安・不満を覚えやすいことが分かります。
チーム全体を心理的に安全な場にするには、職場を安全基地(セキュアベース)にする必要があります。
安全基地は、イギリスの精神科医、ジョン・ボウルビィの愛着理論をもとにアメリカの心理学者、メアリー・エインズワースが提唱した考え方です。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら