続いて、職場でメンバーの「挑戦」を育むうえでのポイントをお伝えします。メンバーの挑戦を促したいとき、恐れずに「フィードバック」をすることが必要です。
フィードバックとは、部下の人格を審判するものではなく、成功した行動を評価してさらなる強化を促したり、改善点を指摘することで非効率な行動パターンを修正したりすることです。
本来フィードバックは、語源のFeed(栄養)をback(返す)が示すように、職場のモチベーションを高める栄養剤になり得るものだと言えます。フィードバックをされた部下は、学びを栄養にして成長することができます。
建前ではなく、本音のコミュニケーションが行き交う活力あるチームを作りたいと思うなら、上司から一歩踏み込むことが欠かせません。「メンバーに任せていれば、自然と挑戦が生まれる」ということはないのです。
フィードバックで挑戦を促すには
それでは、挑戦を促すフィードバックのコツを、いくつかご紹介しましょう。
1.普段から観察を怠らない
日頃から相手に興味を持つことが必要です。その際、出来ていないことを粗探しするのではなく、相手が大事にしている考えや夢、得意なこと、苦手なこと、最近喜んでいたこと、怒っていたことなどに注目してみましょう。気づいたことを記録しておくノートを作るのもお勧めです。
2.タイミングを逃さない
メンバーが問題のある行動を取ったら、すばやくフィードバックしましょう。 時間が経つと、メンバーがなぜその行動をしたのか忘れてしまったり、フィードバックする側も、何が大切なポイントかがわからなくなってしまったりするリスクがあるからです。
3.抽象的な内容に逃げない
肝心な部分がはっきりしない、以心伝心を期待したフィードバックは避けましょう。抽象的な内容だと相手に伝わりづらく、誤解される恐れがあります。フィードバックは、具体的かつ明確に。改善行動や挑戦を促すリクエストは、相手の理解レベルに合わせて、誤解が生まれないよう丁寧に伝えましょう。
いかがでしょうか。上司一人の孤軍奮闘によるガンバリズムではなく、仕組みとして運用することが、安心・安全なカルチャーにつながっていきます。ぜひ、できることから始めてみましょう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら