1 感情的な親
感情のままに行動し、過干渉かと思えば急に突き放したりする。不安定で、突拍子もないことをしがちだ。不安に圧倒されると、他者を利用して自分を落ち着かせる。些細なことで大騒ぎし、相手を、自分を助けてくれるか見捨てるかのいずれかとしてみる。
2 がむしゃらな親
異様に目的志向が強く、やたらと忙しい。他者を含め、あらゆるものを完璧にしようとせずにはいられない。しっかりと時間をとって、子どもの心にきちんと寄り添うことはしないのに、子どもの人生のこととなると、コントロールしたり口出ししたりする。
3 受け身の親
放任主義で、不安をかき立てられるようなことには一切かかわらない。有害性は低いが、独自の弊害をおよぼす。支配的な相手には一も二もなく従い、虐待やネグレクトもみてみぬふりをする。問題を避けたり黙認したりすることで切り抜けているのだ。
4 拒む親
そもそもなぜ家庭を持ったのかと思うような行動をする。精神的な親密さをよしとせず、子どもにわずらわされるのを露骨にいやがる。他者の欲求への耐性はほぼ皆無。彼らにとっての交流とは、命令し、怒鳴りつけ、距離を置くことだ。多少おだやかなタイプであれば、家族ごっこはするかもしれないが、あくまでも表面的だ。もっぱら自分の殻にこもって好きなことをしたがる。
12人に1人はいる?発達障害グレーゾーン
先ほど挙げた未熟な親の4つのタイプは、発達障害的な特性と共通するところが多くあります。たとえば、衝動性が感情的で突拍子もない行動を引き起こしているとしたらタイプ1の未熟な親の分類に入るでしょうし、こだわりが子どもをコントロールすることにつながっていたらタイプ2になるかもしれません。
発達障害はグレーゾーンまで含めると7〜8%の割合で集団のなかにいると言われています。発達障害的な特性を持っているがゆえに「未熟な親」となってしまっているケースが、それなりの人数で存在するということをまず理解する必要があると私は思います。
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