親子の役割を職場にも持ち込む
臨床心理学者リンジー・C・ギブソンは著書のなかで次のように言っています。
「人は大人になり、大切な人間関係を前にしても、子どものころに経験したつらいパターンを繰り返しがちだ。親との問題をパートナーに投影することもある」
上司、部下、同僚、友達、パートナーや子どもとの関係など、現在の人間関係の問題を抱え、私のクリニックを訪れる方がたくさんいます。そういった方々の多くが無自覚ながら、過去の親子関係が原因となって苦しんでいます。親と子の関係は人にとって最初の人間関係。その後に出会う人々との関係性の基礎となります。
親と子の関係に問題があり価値観や感じ方にゆがみが生じていると、その後の人間関係でもそのゆがんだ認知を繰り返し応用し、間違った他者像や自己像を強化してしまいます。大人になってからこの認知のゆがみを修正するのは、かなり困難な作業です。



















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