私の頭越しに孫を溺愛する母、悩む娘の最終決断 無神経な親と口論せずストレスなく付き合う法

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小
母は、私をかまってくれたことなどなかったのに…(写真:Fast&Slow/PIXTA)
子どもに心理的な土台を提供できないばかりか、子どもの足を引っ張り、人生をめちゃくちゃにする「毒親」は少なくない。この言葉が一般的になって久しいが、問題は「親に十分に愛されて育っていない子どもたち」が、大人になってもかなわぬ夢をみていることにある。
毒親の問題がはたからみてわかりづらいのは、毒親本人も、またその子どもも「親がいつまでたっても精神的に未熟なままである」と思っていないことだ。
親自身は自分がひどいことをしていると思っていないし、子どものほうも「いつか親が心を入れ替えて、ありのままの自分をみてくれる」と期待している。そういういびつな関係が、この問題を複雑化させている。
アメリカでも毒親の問題は根深く、親と子のこじれた愛着をテーマとして扱った『親といるとなぜか苦しい:「親という呪い」から自由になる方法』という本が長らくベストセラーとなるほど。その著者であるリンジー・C・ギブソン氏は、精神的に未熟な親との関係に悩む人に、ムリのない接し方を同書で提案している。

完全無欠な親を求めるのは子どもの幻想

親といるとなぜか苦しい: 「親という呪い」から自由になる方法
『親といるとなぜか苦しい:「親という呪い」から自由になる方法』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

子どもにとって「親も過ちをおかす」と考えるのは難しい。思春期を迎え、成人して独立するころには、「親は全能だ」という考えも揺らぎはするだろうが、完全になくなることはない。

多くの子どもが、次のような考えを植えつけられている。

・親ならば必ず自分の子どもに愛情を抱く
・親は信用できる
・親はいつでも子どものためにそばにいてくれる
・親にならなんでも話せる
・たとえ何があろうと親は子どもを愛し続ける
・子どもにはいつでも帰れる場所がある
・親が望むのは子どもにとっていちばんいいことだけ
・親は、子どもよりも子どものことをよくわかっている
・親の行動はすべて、子どものためを思ってのもの

次ページあなたの親はどんな親だったか
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT