夏でも人気の編み物、「モバ編み」「編み会」…広がる“編み物の輪”。注目の編み物作家・もちだあかりさんが語る「新しい編み物のかたち」

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毛糸を扱うお店
渋谷周辺は「AMIMONO SPIN」をはじめ、おしゃれな毛糸を扱うお店がいっぱいで、ショップ巡りも楽しい(写真:KADOKAWA提供)
猛暑が続く日々ですが、手芸店や100円均一のお店では夏でも毛糸が並んでいます。「夏なのに編み物」のブームは一体なぜ起きているのでしょうか? 編み物人気の背景や理由について、YouTubeの登録者が13万人超、著書『はじめてでも「かわいい」がつくれる! かぎ針編みの、あみこもの』も人気の編み物作家・もちだあかりさんが2回にわたって解説します。
今回は、Z世代にも広がりを見せる「モバ編み」と「編み会」の魅力、そして話題の編み物カフェの様子についてご紹介します。ひとりで、誰かと、どこでも自由に楽しめるーー、そんな今どきの編み物の世界を、もちださんの視点でご案内します。
【前の記事→】「真夏でも編み物」、秋冬のイメージ一新。夏でも簡単に「あみこもの」デビューする人が増加中?人気編み物作家が紹介「韓国発キラキラ毛糸」

カフェや公園でも!「モバ編み」という自由

かつて編み物といえば、“家でひとりで静かに楽しむ趣味”というイメージがありました。けれども最近は、もっと自由に、もっと軽やかに編み物を楽しむ人が増えてきていると感じています。

その広がりを象徴するのが、「モバ編み」という言葉です。「モバイル」+「編み物」を組み合わせた造語で、すき間時間を使って、どこでも編み物を楽しむライフスタイルを指します。

電車やバスでの移動中、カフェでの待ち時間、昼休み、公園でのリラックスタイムなど、自分の好きな場所で編み物を楽しむこと全般が「モバ編み」。

もともと日常的に道具を持ち歩いていた方もいたかもしれませんが、SNSの普及とともに「#モバ編み」「#編み物ピクニック」といったハッシュタグが生まれ、若い世代を中心に広がっています。

春には公園で、夏は冷房の効いたカフェで、秋には風が気持ちいいベランダやテラスで……。季節や気分に合わせて編む場所を変えるのもモバ編みの楽しさのひとつです。

なかでも印象的なのは、「今週の進み具合」など、完成品だけでなく“編んでいる途中の様子”がSNSでシェアされていること。

リズミカルに動く針、少しずつ形になっていく編地……。そのひとつひとつのプロセスが心地よく、見ているだけでも癒やされます。「編みかけでも大丈夫」というおおらかさも、共感を集めている理由かもしれません。

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