夏でも人気の編み物、「モバ編み」「編み会」…広がる“編み物の輪”。注目の編み物作家・もちだあかりさんが語る「新しい編み物のかたち」

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店内には、オリジナルを中心に約200種類もの毛糸が並びます。素材の手ざわりや色合いを実際に確かめながら選べるのは、店舗ならではの楽しさ。完成作品の見本も豊富なので、仕上がりのイメージがつかみやすく、初心者でも安心です。

「種類が豊富すぎて、迷ってしまう……」というときは、ぜひスタッフに相談を。「初心者だけどかわいい糸で編んでみたい」「こういうものを作りたい」など、希望を伝えると、丁寧にアドバイスしてくれます。

スタッフのひとり、鈴木綾さんも、実はSNSをきっかけに編み物を始めたひとり。

「私が始めたのは1年ほど前で、最初は右も左もわからなくて……。でも、SNSを通じて上級者の方に教えてもらえたり、作品づくりの過程を見られたりしたことが、すごく助けになりました。教室に通ったわけではないんですが、SNSでのやりとりを通じて自然と編めるようになり、今ではイベントのテーマ作品にも挑戦できるようになったんです」

SNSの編み物イベントに参加中の鈴木さん
SNSの編み物イベントに参加中の鈴木さん。テーマになっている編みかけのショールを羽織って見せてくれました(写真:KADOKAWA提供)

ひとりで集中してもいいし、誰かと一緒に楽しんでもいい。編み方に迷ったときは、自然と誰かに声をかけられる。そんな居心地のよい空気がこの場所にはあって、気づけば会話が始まっている。「編み物はひとりで楽しむもの」というイメージを、いい意味でくつがえしてくれる、そんな場所でした。

「つくる」ことが誰かとつながるきっかけに

改めて感じるのですが、編み物って、完成した作品だけが目的じゃないんですよね。ひと目ひと目を丁寧に編み進めるその過程で、自分自身と向き合えたり、誰かと自然につながれたり──そんな時間こそが、編み物のいちばんの魅力なのだと思います。

モバ編みや編み会、編み物カフェのような場は、その魅力をもっと自由に、もっと心地よく味わわせてくれる存在です。仕上がった作品の美しさだけでなく、「編んでいる時間そのもの」を楽しむ。そんな“編み物のある暮らし”が、これからもっと広がっていったら素敵だなと感じています。

私もいつか、勇気を出して編み会に参加してみたい。そして「AMIMONO SPIN」のような場所で、編み物を通じた新しい出会いや発見に巡りあえたら――、そんなふうに思っています。

【前の記事→】「真夏でも編み物」、秋冬のイメージ一新。夏でも簡単に「あみこもの」デビューする人が増加中?人気編み物作家が紹介「韓国発キラキラ毛糸」

(構成:ライター宝田 真由美)

はじめてでも「かわいい」がつくれる! かぎ針編みの、あみこもの
『はじめてでも「かわいい」がつくれる! かぎ針編みの、あみこもの』(KADOKAWA)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします
もちだ あかり 編み物作家

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もちだ あかり / Akari Mochida

かわいいあみこものデザインで注目を集め、人気急上昇中の編み物作家。YouTubeチャンネル登録者数は13万人を超える(2025年7月時点)。

小学生のとき母から教わり編み物を始める。数年前、海外の英文パターンに出会い、自由に編み物を楽しんでいる姿に衝撃を受けたことからオリジナル作品の制作を開始。ていねいで親切な解説が「わかりやすい!」「これなら編めた!」と大好評。

初の著書『はじめてでも「かわいい」がつくれる! かぎ針編みの、あみこもの』(KADOKAWA)は、2万4000部突破。

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