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アップルはまだAIの開発競争から脱落していない。テック記者が感動した、「AirPods Pro 3」同時通訳機能の実力

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アップルの「AirPods Pro 3」(写真:Chris J. Ratcliffe/Bloomberg)

つい先日、古い友人に会って、この夏の近況を聞かせてもらった。ガールフレンドといっしょにアリゾナ州にいる親族を訪ね、姪っ子におねだりされて映画『リロ&スティッチ』を見に出かけ、新しいスタートアップでの仕事を頑張っている——。

友人はこうしたことのすべてをスペイン語で話した。私はスペイン語を習ったことはないが、それでも彼の言うことを一言一句理解できた。というのは、9月19日に発売されたアップルの新型イヤフォンを装着していたからだ。

250ドル(日本価格は3万9800円)の「AirPods Pro 3」は、AIを駆使してリアルタイム翻訳を行う。この製品で最大の売りとなる新機能だ(ノイズキャンセリング機能が若干向上しているものの、リアルタイム翻訳を除けば、前世代のモデルと大して変わらない)。友人が話すと、アップルのバーチャルアシスタント「Siri」が通訳の役割を果たし、ロボットのような音声で、私の耳の中でスペイン語を瞬時に英語に変換してくれた。

友人とのやり取りの後、翻訳の正確さを確認するために、私のiPhone上で生成された会話の文字起こしを見直した。Siriが代名詞を間違えるという、いくつかのミス(友人のガールフレンドを「彼女」ではなく「彼」と呼んだ)を除けば、翻訳の精度はしっかりしていた。

テック記者も感動の実用性

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