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”AI出遅れ”で失望されたアップルが力を入れること。デザインと使い勝手のよさで挽回できる?

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(写真:David Paul Morris/Bloomberg)

テック企業の多くが新たなAIシステムをデバイスに組み込もうとしているときに、アップルは自社製品をより美しく見せることに力を入れている。

9日に行われた90分間のプレゼンテーションでアップルは、iPhone、iPad、Macを動作させているソフトウェア(OS)の新たなデザインを発表した。

新デザインではタブやファイル、アプリのアイコンが透きとおった感じのものになる。これによりSafariのウェブページを画面いっぱいに表示できるようになり、タブバーはスクロールダウンすると消える。この半透明デザインを「Liquid Glass(リキッドグラス)」と名づけたのは、いかにもアップルらしい。

同社はまた、OSの呼び名にも新システムを導入。これまでのようなバージョン番号ではなく、リリースに合わせた事業年度の数字がつくようになる。今年リリースされるOS群は、「iOS 19」ではなく「iOS 26」というように、2026年の「26」で統一されるということだ。

「マイルドなAI」でメジャーを目指す

これらの変化は、業界のAI熱とは違う方向であっても、アップルのCEO(最高経営責任者)ティム・クックが便利な新機能で重要製品の売り上げを伸ばそうとしていることを示している。そうすることでアップルは、新たなテクノロジーの採用に後れを取ったとしても、競合他社より先に世の中の主流となる可能性に懸けているわけだ。

グーグルは5月の開発者会議で、チャットボットのように動作するAI検索機能や、生成AIモデル「Gemini(ジェミニ)」のアップデート、およびAIバーチャルアシスタント機能搭載のメガネ型デバイスを公開した。2月にはアマゾンが、AIを使ってコンサートチケットの予約やスケジュール調整などを支援する、改良版のAlexa(アレクサ)を発表している。

アップルによると、同社のAIシステム「Apple Intelligence(アップルインテリジェンス)」によって新たな能力が追加され、アプリがデバイスに内蔵されたAI機能を利用するといったことが可能になる。

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