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「犬の散歩は犯罪」イラン当局による西側文化弾圧。ペット摘発強化の裏にあるロジック

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(イメージ写真:Paul Goguen/Bloomberg News)

イランで2019年に犬の散歩が禁止されたとき、その命令を気にする飼い主はほとんどいなかった。しかし、当局は最近になって取り締まりの強化を誓ったと国営ニュースメディアが報じた。

少なくとも20の都市の検察当局が、公衆衛生上のリスクと公共の安全への脅威を理由に、犬の散歩と、犬を車に乗せての運転の両方を含む禁止令の執行強化を発表したのだ。

イラン国営通信IRNAによると、マシュハドの検察官は6月9日、取り締まりの強化を発表する中で「犬の散歩は明白な犯罪だ」と記者団に述べた。

宗教令にもかかわらず犬のペットが一般化

イラン政府は長いこと、犬のペットを西洋文化の影響のしるしとみなしてきた。イランでの犬への反発の大部分は、犬を「ナジス」、つまり不浄と考えるイスラム教信仰に由来する。

イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイが発したファトワ(宗教令)によれば、その理屈はこうだ。犬の唾液や毛は触れるものすべてを不浄にする。そこには人や衣服、床などの表面も含まれる。

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