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〈現地ルポ〉IT大国・インドのデータセンター市場でNTTグループがシェアトップを獲った理由。今後のAI需要を取り込めるか

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NTTグループが展開するインド最大のデータセンターエリア「NAV2キャンパス」の入り口(写真:NTTデータグループ)

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NTTグループはインドのデータセンター(DC)市場で約3割のトップシェアを誇る。2012年にDC事業を展開する現地企業を買収したのを足がかりに、インド向けのデジタルインフラに積極投資してきた。デリー、チェンナイ、バンガロールも合わせた4都市で計21棟(2024年2月時点)のDCを運営しており、DCの規模を示すITロード(DC内のIT機器向け供給電力)は計290メガワットに上る。

商都であるムンバイ近郊には3つのDC拠点が集積し、計13棟が稼働する。さらなるDCの新設も急速に進めており、今後数年以内に、コルカタを加えた5都市で計30棟、ITロードを500メガワットまで拡大させる計画だ。

記者は2025年3月、NTTのDC事業を担うNTTデータグループが開催した、同社でインド最大のDCエリア「NAV2キャンパス」の見学会に参加した。IT大国として注目される人口14億人超のインド市場で今、いったい何が起きているのか。

ムンバイで展開するDC拠点の実像

インド半島の西海岸沿いに位置し、世界最大の人口を擁するインドで第2の都市、ムンバイ。金融や商業、娯楽の中心地として知られ、約2000万人が居住する。

その中心部からバスで北東部に向かって揺られること約1時間半、高層ビルを背景にいくつもの低層のスラム街が広がる風景が続いた後、目的地のNAV2に到着した。

上部に有刺鉄線が張り巡らされた厳重な外壁の先に、「NTT DaTa」と白色の看板を掲げた真新しい管理棟がそびえ立つ。

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