急増中「隠れ発達障害」の親が子どもに与える影響 精神科医YouTuberが見た「生きづらい子の背景」

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「うちの親はどうしてこうなの?」と思ったら、まず考えてみるべきこと(写真:Ushico/PIXTA)
なんだか生きづらいと思ったら発達障害だった、ということがある。「それに気づいたのが親になってからだったら、子どもに与える影響は大きい」と精神科医でYouTuberとしても活動している益田裕介氏は言う。
アメリカでロングベストセラーとなっている『親といるとなぜか苦しい』(リンジー・C・ギブソン著)を題材に、「発達障害の親に育てられた子ども」に何が起きるのか、益田氏に解き明かしてもらった。

日本では表面化しづらい「未熟な親」問題

『親といるとなぜか苦しい』には、「未熟な親」という言葉が出てきます。共感性がとぼしく精神的なサポートができず鈍感で利己主義。こういった、子どもに不安をもたらす可能性がある「精神的に未熟な親」を4つのタイプに分けています。

親といるとなぜか苦しい: 「親という呪い」から自由になる方法
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親といるとなんだか苦しいなと感じている人、生きづらさを感じている人のなかには、「自分の親に当てはまるな……」という人がいることでしょう。あるいは「自分が親として、当てはまる部分がありそうだ……」という人もいるかもしれません。

ただ日本では、親を表す言葉に「成熟」「未熟」を使うことはほとんどないと思います。親は「立派な存在」で「成熟した人格者」であることが前提となっているからです。ここに、日本ならではの問題が隠れている気がします。

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