子どもは親を選べない……。親が精神的に未熟であっても、まだ自立できない子どもは、気に入られるために「あるがままの自己」ではなく、「偽りの自己」を演じるようになる。それは、精神的に未熟な毒親が自ら求める役割を子どもに押しつけた結果だ。
子どもがその役割を受け入れてしまうと、大人になって社会に出たときにありのままの自己ではなく、偽りの自己を演じて、周囲との人間関係に苦しむ羽目になる。全世界でロングセラーになっている『親といるとなぜか苦しい』著者であるリンジー・C・ギブソン氏は、毒親に育てられた子どもが陥るパターンを分析し、親が子どもに投げかける言葉に注目した。
こうして子どもは親に洗脳されてしまう
親や世話をしてくれる人から、「ありのままの自己」にしっかりと向き合ってもらえないと、子どもは彼らとのつながりを築くためにどうするべきかを考える。そして、家族の中で居場所を確保するために、「ありのままの自己」でいるかわりに「役割としての自己」あるいは「偽の自己」をつくり出す。
この「役割としての自己」が次第に、「ありのままの自己」にとってかわっていく。「役割としての自己」の奥底には「なんとかしてみんなの関心を自分に向けてみせる」という苦しい考え方もあるだろう。
「役割としての自己」は、無意識のうちに身につけていく。意図してそうなる人はいない。
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