「子どもを支配したがる親」が日常的に使う言葉 「いつか親も変わってくれる」という切ない希望

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もし、あなたが「親のことがとても心配だ。いつもなにかしらに不満を抱いている。もっと幸せになってもらいたいのに……」と思っているとしたら、あきらめよう。

親が不満を抱いているのは、必ずしももっと幸せになることが目標ではないからだ。それはあくまでも子どもの勝手な解釈だと気づいてほしい。

どんなに愛情を訴えても親は変わらない

あなたのなかにいる「内なる子ども」はいつでも「親が変わってくれて、自分がずっと望んできたものを与えてもらえる」と期待する。

だが、あなたがすべきことは、大人としての自分の考えをしっかりと持ち、独立したひとりの大人として親と付き合っていくことだ。今求めているのは、親との大人同士の関係であって、親と子の関係をもう一度築きたいわけではないはず、ではないか?

自分の親がおそらく情動恐怖症であり、真の親密な関係に対応できないことを忘れないでほしい。

子どもが心を開けば、親はそれを引き戻し、子どもの心のバランスを崩して自分の支配下に置こうとする。過度な親密さを恐れる親は、それしか身を守る術がないのだ。

親は、子どもが親に対して欲求を抱けば抱くほど、子どもを精神的に利用しやすくなる。だから子どもは、ひとりの大人として客観的に考えることでしか、親に対して安心感を抱けない。

残念だが、親は、あなたの内なる子どもの精神的な欲求におびえて、対処しきれないのが現実だ。

リンジー・C・ギブソン 臨床心理学者

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Lindsay C. Gibson, PsyD

精神的に未熟な親のもとで育った人のセラピーをおこなう民間の病院に勤務。 親子の愛着に困難をかかえる人たちのサポートを精力的におこなっている。 女性誌に「幸福」についてのコラムを毎月寄稿し、過去に大学でも教鞭を執る。 著書『親といるとなぜか苦しい』はアメリカでの発売以来、版を重ね続けている大ベスト&ロングセラー。26カ国で翻訳出版され、「自分勝手で成長しない親」を持ったすべての人たちにとっての「回復の書」として熱烈な支持を集める。

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