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ラピダスは絶対に失敗する?成功事例があまり見当たらない経産省の産業支援のあり方を産業界から考える

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ラピダスのロゴ
失敗するとの噂がつきまとうラピダスだが、経産省の関与をどう見るべきか(撮影:梅谷秀司)

経済産業省が進める半導体政策に対し必ずといっていいほど出てくる批判がある。「エルピーダメモリやジャパンディスプレイなど経産省が支援した政策で成功したものは無い」、だから「TSMC誘致やラピダスプロジェクトも失敗するに決まっている」という意見だ。

日本の半導体政策の歴史

このような議論に際して必ず出てくるのが50年近く前の「超LSI技術研究組合」である。通商産業省(現経産省)が関わった官民プロジェクトであり、日本の半導体メーカー・装置メーカーが実力をつけたプロジェクトである。

1987年にはアメリカ国防総省とアメリカ主要半導体企業が官民連携プロジェクトとしてSEMATECH(Semiconductor Manufacturing Technology)を設立したが、これは「超LSI技術研究組合」の成功が影響を与えたことによるとされる。この通産省のプロジェクトは誰が見ても納得できる成功事例だったといえる。

しかし、これ以降の経産省が関与したプロジェクトは、残念ながら国内の半導体メーカーの発展に明確に寄与したとわかる成功事例が無い。表1は国から助成が行われた主な半導体プロジェクトだ。

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