
日本の上場企業のほとんどは3月期決算や12月期決算を採用している。しかし、6月期決算企業の中には、総合ディスカウント店「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(HD)や、半導体向け検査装置のレーザーテック、フリマアプリのメルカリなど、有名企業も少なくない。
そんな6月期企業にとって、6月26日は配当権利付き最終売買日となる。この日までに当該の6月期企業の株式を保有していれば、配当を受け取ることができる。
それでは、配当利回り(1株当たり配当÷1株当たり株価で算出)の高い6月期企業はどこか。東洋経済オンラインでは、6月期決算を採用している上場企業を対象に、今期の予想配当利回りが高い企業を100社抽出し、ランキングにまとめた。
利回り4%以上の企業は18社
概観すると、一般的に「高配当」とみなされることが多い「配当利回り4%以上」の企業は18社、さらに「5%以上」に絞り込むと4社が該当した。なお、パン・パシフィック・インターナショナルHDは配当利回り0.71%で118位、メルカリはゼロ%で128位だった。
ランキング1位は、データを活用したコンサルティングや分析ツールの開発によって、顧客の経営課題解決を支援するギックスだ。今2025年6月期は新規案件の失注によって営業赤字に転落する見通しへと下方修正したが、配当については増配方針を維持。業績下方修正によって株価が下がったことで、配当利回りは5.83%となった。
2位は、ワーキングウェア大手の自重堂。今期は顧客企業のユニフォーム更新需要などが減少したのに加えて、生産コストが上昇し、営業減益となる見通しだが、2024年9月に創業100周年を迎えたことから普通配当500円に加えて記念配当100円を実施する予定。その結果、配当利回りは5.66%と高水準になった。
3位は、歯列矯正に特化した歯科技工物の製造・販売しているアソインターナショナル。同社は配当性向50%メド、株主資本配当率5%以上を目標として掲げているが、業績は2023年6月期を底に順調に拡大中。これに伴って1株当たりの配当が増加しており、配当利回りは5.20%となった。