
(漫画:©︎三田紀房/コルク)
記憶力や論理的思考力・説明力、抽象的な思考能力など、「頭がいい」といわれる人の特徴になるような能力というのは、先天的に決められている部分があり、後天的に獲得している能力は少ないと考える人が多いのではないでしょうか。
その考えを否定するのが、偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠氏です。漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当の西岡氏は、小学校、中学校では成績が振るわず、高校入学時に東大に合格するなんて誰も思っていなかったような人が、一念発起して勉強し、偏差値を一気に上げて合格するという「リアルドラゴン桜」な実例を集めて全国いろんな学校に教育実践を行う「チームドラゴン桜」を作っています。
そこで集まった知見を基に、後天的に身につけられる「東大に合格できるくらい頭をよくするテクニック」を伝授するこの連載。連載を再構成し、加筆修正を加えた『なぜか目標達成する人が頑張る前にやっていること』が1月29日に発売されました。連載第177回は、東大地理で出た意外な問題と、出題の意図についてお話しします。
東大地理で出た意外な問題
2025年度の東大入試では、とても意外な問題が出題されました。内容的には非常にオーソドックスだったのですが、「聞き方」が今までの入試問題では考えられないような、前代未聞の問題だったのです。
実際の問題がこちらです。
西表島や白神山地などの地域では、訪れる観光客が増大することによって生態系が乱れ、生物の多様性が損なわれてしまうことが危惧されている。そうした地域で、このような問題を解決するにはどのような方法があるか。また、その方法を実施することに、どのような反対意見があるか。合わせて3行以内(90字以内)で述べよ。(2025年度 東大地理 第2問設問B(4)一部改変)
多くの観光客が観光地を訪れることによって発生する、いわば「オーバーツーリズム」が題材になった問題です。そして、ただ「解決策」を答えさせる問題ということであれば、普通の大学入試の問題と大差ありません。
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