ホテル客室係やタクシー運転者の仕事は消滅しなかった…10年前の「AIに代替される職業・代替されない職業リスト」が現実には"真逆になった"納得のワケ

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(撮影:今井康一)

2015年に発表された「AIに代替される可能性が高い職業と低い職業のリスト」を、2025年にあらためて眺めてみると「真逆になっている」ことが話題になっています。

SNSに出回ったリストの元となるニュースリリースは、2015年12月に野村総研が発表した「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」というレポートです。このレポートの末尾に、人工知能やロボットによる代替可能性が高い職業100のリストと、低い職業100のリストが掲げられています。

この調査は「10~20年後に代替される確率」の高さを推計したものです。2025年はちょうどその始まりの年にあたります。実際に予測は正反対なのか確認してみましょう。

「マンガ家」は代替可能性が低いと書かれていたが…

代替可能性が低い、つまりAIの脅威は低いとされた職業のリストを見ると最初に「アナウンサー」の文字が目に留まりました。実際にはNHKの一部のニュースではすでにテロップで断り書きを入れながらAIのアナウンサーがニュースを読み上げていますね。

「グラフィックデザイナー」や「マンガ家」も代替可能性が低いと書かれていた職業です。この分野では昨今は生成AIによるイラストやシナリオの生成が盛んです。直近ではオープンAIのサム・アルトマンCEOのアイコンがジブリ風のイラストになっていることが話題になりました。

商業的に許されるかどうかは別として、絵心がない私のような人間でも文字で指定すればそのとおりのテイストのイラストをAIは描いてくれます。シナリオも同様に、基本的なプロットや展開はかなりレベルの高いものが生成されます。これらの要素を組み合わせたら「マンガ家」もAIがプロレベルになるのでしょうか?

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