
「就活も、大学受験の偏差値のように難易度がわかればいいのに」。そう思ったことはないだろうか。
偏差値とは考え方が異なるが、就活で内定の難易度を推定できるデータのひとつが「倍率」だ。応募者の何人に1人が内定を得られたかを知ることができる。

自身が元々知っていて「いいな」と思うような企業は、ほかの就活生にとっても好印象で人気が集中する企業である可能性が高い。人気企業の場合、倍率100倍以上になることも少なくない。
志望企業が高倍率企業ばかりで、気づけば“持ち駒ゼロ”だった……という事態は避けたいところだ。
「やりたい仕事ができるか」「どれくらい稼げるか」「働きやすい職場か」……どれも志望企業選びに重要な視点だが、このなかに「倍率」もチェックポイントとして加えておこう。
『就職四季報』では、毎年独自調査を行い、各企業の新卒採用の内定倍率を算出している。今回はその最新データを基に、新卒就活で総合職(技術系以外)の倍率が25倍以下の企業を「倍率が低い企業」と定義し、平均年収が高い順にランキングした。
倍率は2025年4月入社予定の本エントリー(正式応募)数と内定者数を基に算出した。調査は2024年8月時点の数字のため、調査時に採用継続中の企業は暫定値の場合がある。
平均年収1000万円超の上位企業は?
1位は大成建設。超大手ゼネコンで、国立競技場を手掛けるほか、大型土木技術にも定評がある。総合職平均年収は1117万円と好待遇だが、採用人数は毎年400名規模、総合職(技術系以外)は倍率7倍と狙いやすい水準だ。
2位は三愛オブリ。石油販売大手のエネルギー専門商社だ。総合職(技術系含む)の倍率は6倍と低めだが、総合職平均年収1096万円と高水準となっている。
総合商社は就活生に人気で倍率もかなり高い業界というイメージがあるかもしれないが、専門商社は高待遇の“穴場企業”も多数ある。商社志望の就活生にはぜひ専門商社もチェックしてもらいたい。
『就職四季報』公式サイト・シキホー!Mineでは、業界別年収ランキング【専門商社編】も公開している。
これからの就活で、第一志望の選考が上手くいかず落ち込む人もいるだろう。そんなときにはぜひ、知名度にとらわれず倍率が低めの企業も視野にいれてほしい。そのなかにはきっと、あなたの希望に合う“隠れ優良企業”があるはずだ。『就職四季報』シリーズでは、優良企業を探すヒントとなるデータを多数掲載している。
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