「大卒って意味あるの?」「大卒は就職で本当に有利?」 大学に "誰でも進学できる時代"に突入 キャリア形成から考えた就活のあり方

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ウズウズカレッジ 川畑翔太郎
(写真: OrangeBook / PIXTA)

大卒という"高コスト資格"にまだ価値はあるのか?

若手人材の枯渇を背景に、「希望通りの就職には大卒資格が必須」という"大卒至上主義"が崩壊し始めている。

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筆者はウズウズカレッジという会社でIT分野の転職支援やリスキリング(学習)支援を提供しているが、採用現場の実感としては「大学卒業のためにかけるコスト(時間、費用)はリターンに見合っていないのでは?」と感じている。

実際に「高校新卒採用の初任給アップ」や「大卒という学歴条件」を撤廃している企業も増えている。

一方、少子化にもかかわらず日本の大学数は過去最多となっており、失礼な言い方だが、進学だけなら誰でもできる状況だ。大学進学に明確な目的がないようなら、高い学費を払いながら4年間過ごすより、「社会人学校」と思って高卒や大学を中退して職に就き、給料をもらいながらキャリア形成の一歩目を踏み出すほうが、長い目で自身のキャリアを見た時に時間対効果が高いのではないかという筆者の持論をまとめた。

日本の少子化は確実に進んでいる。総務省によると、18歳人口は1992年の205万人をピークに減少しており、2024年は前年比6万人減の106万人だった。今後も、2035年には約96万人、2040年には約82万人まで減少するという推計がある。

一方、大学進学率は上昇しており、2024年は59.1%と過去最高を更新。1984年は24.8%だったことから、この40年で大学進学は「エリートコース」ではなく、むしろ「普通のコース」となっていることがわかる。

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