リーダーからメンバーへの声かけは重要ですが、「不必要な声かけ」には注意が必要です（写真：ふじよ／PIXTA）
優秀なプレイヤーほど、リーダーになると「任せられない病」に陥りやすい――。
日本電気株式会社（NEC）で1000人規模のプロジェクトを何度も率いてきた五十嵐剛氏は、そんなリーダーの“任せることへの苦手意識”を取っ払うためには、「任せる技術」だけではなく、メンバーを信じ抜く「任せる勇気」が必要だと語る。
本連載では、『任せる勇気』からメンバーとの信頼関係を築くにあたって、大切にするべきリーダーの習慣を紹介する。
リーダーの善意が「おせっかい」に
「メンバーと、もっと円滑な関係を築きたい」
そう思ってビジネス書を読んだり、身近な人に相談したりすると「日常的に声をかけることが大事だ」というアドバイスを受けることがあります。
たしかに、定例の報告の場でもない限り、一般的にメンバーからリーダーに気軽に声をかけることは難しいものです。両者の間に何かしらの交流を持とうとするなら、やはりリーダーから声をかけるのが一番でしょう。
出社時の「おはよう」、すれ違いざまの「今日もがんばっているね」といったさりげない一言は、たしかに効果的です。しかし、注意しなければならないことがあります。
声かけには「必要な声かけ」と「不必要な声かけ」があるのです。
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