「赤字になっても高卒採用やってくれ」
――高校生の就職・採用支援事業に特化したきっかけを教えてください。
30歳のときにピーアンドエフという携帯電話のプロモーション会社を創業し、財務的にも健全に運営していた。しかし、45歳を機に、社会的に貢献できる事業をしたいと考えた。
人材がカギになると考え、2014年にグループ内部の採用と、クライアント企業の人材支援を行うジンジブを(子会社として)設立、中途採用分野や新卒採用で有能な人を招き入れ社長・役員になってもらった。社名は「世の中の人事部になろうぜ」という意味で名付けた。
しかし大卒や中途採用を支援する会社はたくさんあった。そこで私自身が高卒だったこともあり、「高卒採用を始めてほしい」と話したが、ジンジブの社長や役員は、「高卒は採れない。高校の先生とのつながりが必要で民間はやっていない」「市場がない」という。大卒みたいにイベントに出て採用できるものではないと。
調べてみると、僕が40年前に高卒で就活したころと変わってなく、(応募解禁日から一定期間は)1人1社しか応募ができないルールがそのまま残っていた。職業選択の自由が憲法で保障されているのに、高校生だけは未成年扱いになっている。それも法律ではなくルールで決まっているという。ルールは(時代に合わせて)変えないといけない。「赤字になっても、僕が責任をとるから高卒採用をやってくれ」といって動きだした。
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