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グロース市場で時価総額首位「トライアル」の強み みずほ銀行出身の亀田晃一社長に聞く

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亀田晃一(かめだ・こういち)/1964年生まれ。1987年富士銀行(現みずほ銀行)入行。2008年トライアルカンパニー入社。2009年経営戦略本部長などを経て2012年副社長就任。2015年から現職(撮影:梅谷秀司)
2024年3月に上場したトライアルホールディングスは、主に大型ディスカウントストア、「スーパーセンター」を展開する。地盤である九州を中心に北海道まで店舗を増やしており、今2024年6月期の売上高は7000億円突破を見込む、すでに大手スーパーチェーンの一角だ。時価総額は3000億円を超え、東証グロース市場ではぶっちぎりの首位となった。
祖業の1つがシステム開発を受託するIT事業であり、現在も傘下にIT企業を持つという点はスーパー業界でも唯一無二といえる。同社の亀田晃一社長に、ビジネスモデルの特徴や成長戦略について聞いた。
※本記事は「会社四季報オンライン」でも有料会員向けに配信しています

――流通業界におけるトライアルホールディングスの特徴とはなんでしょうか。

まず言えるのは、流通小売り事業に加えて、それを効率的にオペレーションするための機能を提供するIT企業を傘下に持ち、リテールAI事業を展開しているということだ。

――店舗自体も一般的なスーパーやディスカウントストアより大きく、品ぞろえも充実しています。

われわれの主力業態は売り場面積1200平方メートル程度の「スーパーセンター」だ。「生活必需店」という言い方をしているが、お客様が生活する上で必要なものをフルサービスで提供できるお店づくりに取り組んでいる。

これから日本は人口が劇的に減っていくことが想定される。これまで小売業が専門店化を進められてきたのは、人口が増えていたからだ。今後は人口増加が続く都市部を除いて収斂することになるだろう。

当社が主戦場とする、人口減少の激しい田舎では専門店が成り立たなくなる。(人々が生活するための)インフラを維持していくために、当社のスーパーセンターのようなフルサービスの小売業が絶対必要になると考えている。

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