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日本郵政がトップ交代、増田体制「5年間の通信簿」。不祥事連発した郵便局の現場改革は道半ば

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さまざまな不祥事が起きる郵便の現場。全国郵便局長会(旧特定郵便局の局長が集う組織)の発言権は強く、経営陣も不採算局の統合や廃止などに強く踏み込めない面がある(撮影:今井康一)

就任当初から最後まで、不祥事の対応とガバナンスの強化に追われた、厳しい5年間だった。

日本郵政は3月28日、増田寬也社長が退任し、6月の株主総会を経て日本郵便の根岸一行常務執行役員が社長に昇格する人事を発表した。以前から本人より辞任の意向があり、今回の発表に至った。日本郵便も千田哲也社長が退任し、小池信也常務執行役員が後任につく。

今年3月には、郵便局がゆうちょ銀行の顧客情報を、かんぽ生命保険の営業に不正に流用していた件数が1000万人規模に広がったと発表。複数の郵便局で点呼を行っていなかったなどの法令違反も相次いで発覚した。日本郵政は否定しているが、不祥事による引責辞任ともとれるタイミングだ。

当初からグループのガバナンス強化を掲げてきた増田社長だが、道半ばでの退任となる。

「バッドニュースこそ共有を」

2019年、グループは信用失墜の危機に直面していた。郵便局員によるかんぽ生命の不正販売問題が明るみになり行政処分を受け、日本郵政とかんぽ生命、日本郵便の3社長が辞任。急きょ登板したのが、建設省(現・国土交通省)出身で岩手県知事や総務大臣などを歴任した増田社長だった。

2020年1月の就任初日、増田社長は「創立以来最大の危機だ。バッドニュースこそすぐに共有してほしい」と呼びかけた。支社や地域本部などの中間層で不正を握り潰す動きがみられ、現場の声が経営陣まで届きにくくなっていたからだ。

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