国際社会に衝撃を与えたウクライナ戦争も4年目に突入した。中国は軍事面で何に注目し、台湾侵攻の準備に使おうとしているのか。

ウクライナ戦争は軍事面で劇的な衝撃はない
――ウクライナ戦争は軍事面でどのような影響を各国に与えていますか。
杉浦:軍事戦略・軍事ドクトリンや作戦構想などの大枠では劇的な衝撃はなかった。中国は「情報化局地戦争」という軍事ドクトリンをもっている。端的に言えば各部隊や兵器を情報システムでつなぎ一体化して戦うという概念だ。
ウクライナ戦争ではまさに情報システムが密につながって軍事作戦が進行しており、中国はこれまでの軍事ドクトリンの方向性は正しかったと確認しただろう。中国は「智能化戦争」についても提起しており、AIやドローンの活用や認知領域での闘いが重要だと考えてきたが、それも正しかったと考えているはずだ。
台湾もウクライナが行っている非対称戦争の戦い方や彼らがもっている抵抗力の重要性を再確認した。以前から進めてきた防衛政策が正しいと証明されたと思っている。
一方で中国はコンセプトが合っていても、台湾侵攻を考えた時に足りない点もかなりあると認識している。例えば核戦力だ。ロシアが核による恫喝を続けたためアメリカは直接介入に踏み切らなかったと中国は考えている。そこで核戦力を急速に拡充させている。
――ドローンや宇宙領域の活用について、中国は具体的にどう考えているのでしょうか。
相田:ウクライナ戦争を観察してきた中国軍は、航空優勢でさえ獲得するのが非常に難しいということを悟ったはずだ。
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