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中央銀行の道分かれ「円全面安」は秋口まで続く 「賃金と物価のスパイラル」を利上げで防ぐECB

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中央銀行のスタンスは、利上げ継続の欧州、利上げ停止のアメリカ、緩和続行の日本とはっきり分かれた。違いは為替にはね返る。

3通貨の強弱がくっきり (写真・Rise / PIXTA)

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6月14日に開催されたECB(欧州中央銀行)政策理事会は8会合連続の利上げを決定し、預金ファシリティ金利を筆頭とする主要政策金利をそれぞれ0.25%ずつ引き上げた。

2022年7月の利上げ開始から利上げ幅は4%に達しており、ECB史上最速の引き上げペースが続いている。

ECBの政策金利の推移

既報の通り、ユーロ圏実質GDPは2022年10~12月期および今年1~3月期で前期比マイナス0.1%と軽微なテクニカル・リセッションに陥っており、消費者物価指数(HICP)もはっきりとピークアウトが見られているが、「利上げ路線に支障なし」というのがECBの変わらぬ立場である。

「7月が最後の利上げ」の期待に疑義

ラガルドECB総裁は最初の記者からの質問に対し「it is very likely the case that we will continue to increase rates in July, which probably doesn't come as a big surprise to you」と断言しており、7月の0.25%利上げを予告している。

さらにラガルド総裁は同じ回答の中で「we're not at destination」と引き締め路線がまだ途上にあるかのようなニュアンスも示唆しており、市場の一部が期待する「7月でECB利上げは終了」という展開が適切なのか、疑義は残る。

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