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もう1つの「円安」は、ユーロが強いからなのか 15年ぶり「1ユーロ160円」、往時の期待感は消えた

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ドル円に目を奪われがちだが、対ユーロでも円安が進む。アメリカの「利上げの終わり」観測からドル円が反転する一方、ユーロ高・円安は一段と進んだ。

ユーロ紙幣
かつては「第2の基軸通貨」と期待された(写真:chormail/PIXTA )

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ドル円相場が1ドル=151円台後半の年初来高値(円安・ドル高)を更新して注目される中、ユーロ円相場も、1ユーロ=163円台後半(11月15日時点)と2008年8月以来、約15年ぶりの高値(円安・ユーロ高)を更新し、高値圏での推移が続いている。

この点、「ユーロ圏の経済・金融情勢について何が評価されているのか」という問い合わせは多い。

結論から言えば、ユーロ円相場の続伸はユーロ圏の経済・金融情勢が評価された結果とはいえない。

15年前の「ユーロフォリア」

2002~2008年にかけて起きたユーロ相場の持続的な上昇局面は、ユーロがドルに次ぐ「第2の基軸通貨」になるといった特殊な期待感の下で実現したものであり、「euphoria(陶酔・熱狂)」にちなんだ造語「europhoria(ユーロフォリア:ユーロに対する陶酔・熱狂)」まで生まれた。

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