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円安の先行きを語る時に直視すべき「日本の現実」 海外での稼ぎ方が変わり「経常黒字でも円売り」

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アメリカが利下げに転じれば円安は終わるのか。唐鎌氏は「円高になるとしても、せいぜい125~130円が主戦場」とみる。重視するのは需給だ。

かつての円安水準1ドル=120円がいまや「円高」(写真・cassis / PIXTA)

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2023年も半分が終わろうとしているが、2022年以来、多くの識者が予想してきた円高・ドル安はまったく進んでいない。

円の対ドル変化率(年初来、6月26日時点)はマイナス7.6%とむしろ大幅な円安・ドル高である。また、5月末までの間に円の名目実効為替相場は5%下落し、対ドルだけではなく主要貿易相手国の通貨に対して満遍なく円は下落している。

FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)の利上げ停止が円高のトリガーとなるような見方はいまだ健在だが、2022年11月以降、FRBの利上げ幅が0.75%→0.5%→0.25%と縮小しても、その間の円安・ドル高傾向はあまり変わらなかった。

もっと言えば、2023年6月のFOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)で利上げが見送られてからも円安・ドル高はさらに進んだ。

「100~120円」から「125~145円」にシフト

為替市場では2022年から「FRBは早ければ2023年3月、遅くとも6月に利上げを停止する」という想定があった。実際、その想定はおおむね的中している。しかし、大方の円高予想は今のところ外れている。

円相場の展望を検討する上では、アメリカの金利以外の論点に目を移す必要があるのではないか。

筆者はこれまで執拗に論じているが、今後も大きな円高になる可能性は高くないように感じている。

もちろん、変動為替相場である以上、円高になることもある。特に、ここから先はFRBの利下げ転換という大きな節目が控えているのだから、それに合わせてドル円相場の下値を狙うというのは市場参加者として当然の構えである。

しかし、問題は「どこまで円高になるのか」だ。

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