日本名物「お尻を洗うトイレ」海外で普及しない訳 イノベーションはブルーオーシャンを泳げるか
ドラッカーのマネジメント、ミハイ・チクセントミハイが発見した「フロー」、シュンペーターの創造的破壊、デザイン思考、こうしたビジネススクールで教えている内容を利用して、自分の人生戦略、ライフプランをつくる授業。ビジネスマンならぜひ一度、聞いてみたくなる授業だ。
そうした授業を書籍で再現したのが『15歳からの人生戦略』。著者はドラッカー経営大学院教授の山脇秀樹氏。今回は清潔な日本のトイレとブルーオーシャンの戦略とについて考えてみよう。
トイレの国際比較の権威
筆者がその昔に日本で通った大学では、多くの教授が教鞭を執っていました。その中でも一般教養(大学によっては「全学教育」「共通教育」と呼ばれています)課程の学生の間で特に人気が高かったのは、西岡秀雄先生という「人文地理」の講義を担当されていた教授でした。
なぜ人気があったかというと、西岡先生の講義は聴いていて面白かったのが、もちろんその理由なのですが、その裏づけとなるデータ、証拠、情報、観察は、先生ご自身が実際に足を使って集められたからでした。
ちなみに、西岡先生はトイレの国際比較の権威でした。先生は講義中に、世界各地で収集されたトイレットペーパーを学生に見せながら、紙の質、肌触り、色の違い、そして各国のトイレの違いから経済・社会・文化・生活様式の違いを洞察されたのです。
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