米巨大IT企業に貢いで劣化する日本の経常収支 入国規制でインバウンドを抑制し続ける愚

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経常黒字の減少と貿易赤字の大きさばかりが注目される2022年国際収支だが、全体像と細部に目を向ければ、「財で稼げず投資で稼ぐ」日本の実像と為替の行方が浮かび上がってくる。

夕暮れの東京の風景
国際収支が示すのは”成熟した債権国”の姿(写真・Bloomberg)

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2月8日、財務省は2022年通年の国際収支統計を公表した。経常収支は11兆4432億円の黒字で2014年(3兆9215億円の黒字)以来、8年ぶりの低水準を記録した。

経常黒字の減少は、言うまでもなく資源高と円安に起因している。なかでも、貿易サービス収支の赤字は21兆3881億円と現行統計開始以来で最大を更新した。

財で稼げず投資で稼ぐ「成熟した債権国」

それでも、同じく資源高と円安に見舞われた2014年に比べて大幅な経常黒字を確保できた背景には、海外保有資産から発生する収益である第一次所得収支の黒字が35兆3087億円と拡大したことが指摘できる。歴史的な円安を背景に、史上初めてとなる30兆円台まで膨張したのである。日本の対外経済部門に残された最後の強みと言えるだろう。

あえて総括するならば「財では稼げないが、投資収益で稼ぐ」という「成熟した債権国」らしい仕上がりになっていると言えるだろう。

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