24年ぶり円買い介入が告げる「通貨防衛戦」の号砲 円安は低成長・日本の国力低下に見合っている

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政府・日銀は過去にも何度か「円買い介入」に踏み切っているが、今回の円安局面は日本の国力低下を正しく反映している。

2022年9月、為替介入について会見する鈴木俊一財務相(右)
為替介入について緊急記者会見する鈴木俊一財務相(右)と神田真人財務官(写真:時事)

政府と日本銀行は22日、急速に進む円安に歯止めをかけるため、1998年6月以来、約24年ぶりとなる円買い・ドル売り介入に踏み切った。

為替介入と言えば、デフレ圧力となった円高を阻止する円売りの為替介入を思い浮かべる読者が多いだろう。実は、頻度は少ないものの、わが国は何度か円買い介入も実施している。

ただし、今回の円買い介入は過去の介入とは意味合いが異なる。わが国にとっては変動相場制以降で初めてとなる「通貨防衛戦」の領域に突入したと考えられるのだ。

「円売りが定番」だった為替介入の歴史

第2次世界大戦後は長らく、ドルの交換比率を一定にしたブレトン・ウッズ体制が続いた。それが1971年の「ニクソン・ショック」で変動相場制に移行した。

日本はそれまで1ドル360円の固定相場のもと、経済の実力と比べて大幅な円安を享受し、輸出主導で復興を遂げた。ニクソン・ショック後に急速に進んだ円高は、日本経済の実力相応の動きだったが、日本は円高を成長阻害とみなし続けた。

21世紀に入っても円高は執拗に進み、政府・日銀はたびたびドル買い・円売りの為替介入を行った。このため、為替介入と言えば「円売りが定番」となった。

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