鏡でよく観察しながら細部を描き込み、「目」を表現しました。紙の上から飛び出してきそうな立体的な絵にするために、さらに仕上げをしていきます。
まつげの描き方にはコツがあります。1本ずつ描くのではなく、3本くらいの束をいくつか配置していったほうが自然に見えます。
また、上まぶたの厚みの縁に近接して生えていること、量を多く描きすぎないこと、目に対して垂直ではなく外側に向かって曲線を描くようにすることもポイントです。
リアルな目に仕上げる秘訣は、「陰影」をつけて立体感を出すことですが、陰影をつける箇所は次の5カ所です。
②下まぶたの厚みの上の縁に沿って
③上まぶたの小さなしわ、まぶたと眼窩(眼球の収まる頭蓋骨のくぼみ)を分けるライン
④眼窩の下、鼻と目頭の近くの中央角の部分
⑤眼窩とまぶたの角にある小さな「奥の輪郭影」(絵の中で対象物を別々のものに見せ、輪郭をはっきりさせて、特定する影)
鋭い暗い線を使わず、影の調子をつなげて、穏やかにくっきりさせることが、「陰影」をつけるうえでのポイントです。
「アイデアや創造性」「笑いや喜び」を世界へ
絵を描くのに必要なのは才能ではありません。描きたい対象物の「基本図形」を見極め、細部を追加し、陰影をつけていく方法をくり返し練習すれば、誰でも上手な絵を描くことができます。
今回紹介したコツを押さえて、あとは描きたい「顔」に合わせてアレンジすればいいのです。
この惑星には、80億人もの人間がいます。つまり、目や鼻、口の形にも数えきれないほどのバリエーションがあるということです。
思いどおりに描けなかったとしても、それは「世界の誰かの口」とそっくりになるに違いありません。そう思えば、絵を描くのが楽しくなりませんか?
「いつもより楽しく鼻が描けた!」「口を描くコツがつかめた」という人はぜひ、身近な人に似顔絵を描いてあげたり、「作品」をSNSに投稿したりして、「絵を描く楽しさ」を発信してみてください。
「もっと多くの人に、気軽に絵を描いてほしい」という思いで「キスラー式メソッド」を考案した私にとって、それは何者にも変えがたい大きな喜びとなります。
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