子ども服老舗を「ロックに再建」、異色5代目の凄み 朝ドラのモデルにもなった「ファミリア」の今

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老舗子ども服「ファミリア」の5代目社長の岡崎忠彦さん。斬新な発想で新しい試みを次々と行っている(写真:ヒラオカスタジオ)
企業を取り巻く環境が激変する中、経営の大きなよりどころとなるのが、その企業の個性や独自性といった、いわゆる「らしさ」です。ただ、その企業の「らしさ」は感覚的に養われていることが多く、実は社員でも言葉にして説明するのが難しいケースがあります。
いったい「らしさ」とは何なのか、それをどうやって担保しているのか。ブランドビジネスに精通するジャーナリストの川島蓉子さんが迫る連載の第4回は、皇室愛用の子ども服ブランドで、創業者がNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」の主人公のモデルにもなった「ファミリア」です。
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第1回:ソニーがEV初参入へ見せた大胆な「らしさ」の凄み
第2回:帝国ホテルが老舗の印象覆す"攻め"を今始めた訳
第3回:"らしさ"薄れる「三越伊勢丹」社長語る問題の本質
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ファミリアは神戸発の子ども服の老舗であり、品のいいウェアやグッズを手がけている。皇室でも愛用され、良家の子女が身に着ける上質なものをそろえている――そういう“らしさ”を築いてきた。

子ども服を取り巻く環境をざっと見ると、少子化が進んでいること、格差が広がっていることなどを背景に、ラグジュアリーブランドの子ども服が人気を集める一方、ファストファッションの子ども服も、大人服と連動して好調な推移を見せている。

他方、一時は人気を博していた「マザウェイズ」や「グランドスラム」の倒産をはじめ、百貨店の子ども服売り場に軒を連ねているブランド群から、ひと昔前の勢いは感じ取れない。

新しい試みを次々に展開する5代目

そんな中にあって、「ファミリア」も、似たような道を歩んでいるように見えた。ラグジュアリーブランドほどの高額ラインではなく、ファストファッションのように絶対価格の安さを売りにもしていない。

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大人のファッショントレンドを取り入れたアヴァンギャルドでもなく、昔ながらの子ども服に則ったコンサバファッションでもない。上品なもの作りを行い、相応の価格の商品を揃え、ファンの気持ちをつかんでいると感じてきた。

そんな折、「5代目社長のユニークな視点が、ファミリアを進化させている」という話を聞き、社長を務める岡崎忠彦さんを紹介いただく機会があった。アメリカのデザイン事務所でグラフィックデザイナーとして活躍していたユニークな経歴の持ち主だ。

11年前にファミリアを受け継ぎ、カフェやクリニック、レストランを併設した本店を作る、保育園事業を始める、本社を移転してユニークなオフィスを作るなど、新しい試みを次々と行ってきた。

老舗ブランドとしての伝承と未来に向けての挑戦、“らしさ”の継承などについて話を聞いた。

ファミリアの社内に飾ってある子ども服(写真:ヒラオカスタジオ)
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