過去最高の売り上げとなったゴールドウイン
街を歩いていると「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」を身に着けている人を頻繁に目にする。バックパックやパーカやTシャツなどに付されたロゴが目につくし、若い層に限らず子どもから年配層まで幅広い支持を得ている。
ゴールドウインの2022年3月期の売上高982億円、経常利益202億円と、ともに過去最高の数字を上げていることがそれを示してもいる。
ここ数年、アパレル業界の勢いは決してよくはないが、アウトドアウェアやスポーツウェアは好調に推移している。キャンプやアスレチック、ジョギングなどをする人が増えているという事実もあるが、それが日常着として定着していることも大きい。伸縮性や通気性など機能面ですぐれているし、価格がリーズナブルなことも裾野を広げている。コロナ禍によって仕事着がカジュアル化したことも追い風になっている。
ザ・ノース・フェイスが人気なのは妥当と思う一方で、これだけ大衆化してくると、「らしさ」が薄まってしまわないかという懸念がわく。また、「ザ・ノース・フェイス」のブランドイメージには確固たるものがあるが、「ゴールドウイン」というと強いイメージがわいてはこない。
それをどうとらえ、これからどうしていこうとしているのか。ザ・ノース・フェイスをここまで育て上げた社長の渡辺貴生さんに聞いてみた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら