ビジネススクールに通うたったひとつの理由
私はビジネススクールで教鞭を執っているので、日々、多くのビジネスパーソンと接点を持っている。彼ら、彼女らの職種、年齢や立場は多岐にわたるが、ビジネススクールの門戸をたたく以上、その意識の根底に流れるものは共通している。それは、一言で言うならば「自己の能力開発」。「具体的にどのような能力を、どうやって伸ばしていくか」という問題意識だ。
特に、社会人としてがむしゃらに目の前の仕事をこなし、ようやく一人前と認められるようになったようなタイミングで、この「能力開発」の課題にあらためて向き合う人が多い。ふとわれに返り、「このまま、ひたすらタスクをこなしているだけでいいのだろうか?」「何か勉強をしなくてはならないのではないか?」と思い悩んで、本学の門をたたくというパターンだ。
しかし、そのような問題意識を持ちつつも、具体的にどのような能力をどう鍛えるべきかという問いに対する、明確なガイドラインがあるわけではない。会社から提示される研修などはあるかもしれないが、「それだけでいいのだろうか?」「それははたして自分に適した能力開発なのだろうか?」という疑念は尽きない。
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