その「愛」の値段は、年収に換算するといくらになる？（写真：アフロ）
発売即重版！「どこに行っても通用する」ビジネスパーソンになるために必要な10の必須ベーシックスキルを凝縮して紹介。
日本屈指のビジネススクールであるグロービス。各界の第一人者が教鞭を執るグロービスで学んだビジネスパーソンは、累計７万人を超える。
2014年８月、グロービスでは、７万人ものビジネスパーソンと向き合ってきた経験から導き出した「あらゆるビジネスパーソンに必要な10の『基礎』」を、新刊『27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10』にまとめた。本連載では、書籍の執筆にあたって教授陣が交わした議論を基に、ビジネスにおける「基礎」の磨き方を、４回に分けて解説する。
「残念な自己啓発」の３パターンを解説した第１回に続き、第２回目を執筆するのは、事務局長として学校運営に携わると同時に、「ビジネス定量分析」をはじめとする思考系科目の企画開発、教育研究にあたる鈴木健一氏。「数字力をつけるコツ」について解説する。
上司に愛の値段を聞かれたら？
最初に皆さんに質問です。上司に、「愛の値段を計算しろ」と命じられたら、どうしますか？ どのような調査をすれば、愛の値段を計算できるでしょうか。少し時間を取って、考えてみてください。愛にもいろいろな形がありますが、ここでは考えやすいように、男女間の愛に絞ってみましょう。
私が教員を務めるグロービス経営大学院の授業やセミナーでこの演習を行うと、「相手へのプレゼントやデートに使ったおカネを足し合わせる」「生命保険の保険金額や離婚時の慰謝料から何とか導く」「愛する人のために使った時間をおカネに換算して積み上げる」などなど、いろいろなアイデアが出てきます。ただ、プレゼントや生命保険、慰謝料は仮に愛がなかったとしても、いやむしろ愛がない場合こそ、金額が高くなることもあるかもしれません。
もちろん、愛はpricelessで、そもそもおカネに換算することなどできない、という意見もあると思います。ですが、ここではグロービスの教員でもある西口敦著『普通のダンナがなぜ見つからない』所収の「愛の値段」に関する分析例を基に、「数字力がある」人の思考法をご紹介しましょう。
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