上司に「愛の値段を計算しろ」と言われたら?

このムチャぶりで「数字力」がわかる

「『愛の値段』を計算するには、愛のある状態と愛のない状態を比較すればいい」――数字力がある人は、こう発想します。

アクサ生命では実際に、その調査を行いました。働く独身女性(25~44歳)を対象に、男性に求める年収を質問してみたところ、理想の平均年収は552万円。一方、「心から愛せる相手が現れたとします。その男性の年収が、理想の年収から最低いくらまで減っても結婚することができますか?」と聞いた場合の年収は270万円。ここではその差、約282万円が、1年間の愛の値段だと解釈することができます。

出所:アクサ生命「オトナの女のリスク実態調査」

年間282万円という愛の値段、皆さんは多いと感じたでしょうか、それとも少ないと感じたでしょうか。いずれにせよ、ストレートに愛の値段を聞くのではなく、間接的に聞いた答えの比較から愛の値段を試算する、実にうまい聞き方だと思います。

数字力の最大のコツは「比較」すること

この例では「比較」によって愛の値段をうまく引き出していました。

数字力の核となるのは、数字からその意味合いを読み取る「分析力」です。そして、分析力の本質こそが、この「比較」にあるのです。

分析というと、どうしても数学やExcelを駆使して何かをひねり出す、難解なイメージを持っている方も多いかもしれません。でも、難しそうに見える統計手法も、実はいろいろな工夫をしてデータを比較しているにすぎません。比較をすることで数字という原石から意味を抽出するのが分析です。皆さんが普段行っている分析も、無意識のうちに何かを比較しているはずです。ですから、何をどのように比較しているのか、比較対象を意識するだけでも、分析がシャープになります。

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