いい大学に入り、いい会社に入っても、一生安泰の保証はない。これからの時代は、社会に出た後にどんな努力をするかで将来が決まる。この連載では、「学歴なし、コネなし、カネなし」で世の中を渡り歩いてきた安井元康・経営共創基盤(IGPI)ディレクターが、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談に、本当に役立つ実践的なアドバイスをしていく。
※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。
なぜ人は他人と自分を比べてしまうのか?
受験勉強という学問上における競争を勝ち抜いてきたと思ったら、今度は同期や同世代と仕事という異なるレベルでの競争に巻き込まれ、どうしたものかと悩んでいらっしゃる。
仕事にかかわらず、家庭環境に始まり、住む場所や外見など、いろいろと周りと比べてしまう人は多いと思います。
そもそも、なぜ人は他人と自分を比較してしまうのでしょうか? 私は「自分に自信がなく、コンプレックスを持っている分野について他人と比べる」傾向があると考えています。他人と比べることで、自分のポジションを見いだそうとしているともいえます。
逆にいえば、ある特定の分野において自分自身の確固たるポジションが確立していれば、少なくともその分野においては他人はどうでもよくなると思います。たとえば成功している人の話をしている際に、「いや、そんなのすごくないよ」「たまたま運がよかったんじゃねーの」と言ってみたりするのは、その分野においてその人が自分に自信がない、または自分が現在、置かれている状況に不満があるからでしょう。
また、どこにでも愚痴や他人のウワサ話ばかりしている人がいますが、それも同じ状況で、やはり現時点の自分を取り巻く環境に対して、何かしら不満を持っているのだと思います(ヒドイのだと「こんなところでニヤニヤして歩きやがって!」とか街中でブツブツ言っている人もいますね……)。
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