
中国・上海市の警察当局は7月24日、同市のインターネット関連企業の幹部を含む7人を商業賄賂(訳注:ビジネス分野の贈収賄)の容疑で摘発したと発表した。
このインターネット関連企業とは中国のEC(電子商取引)最大手、阿里巴巴集団(アリババ)の傘下にあるネット出前大手の餓了麼(ウーラマ)のことだ。そして摘発された幹部とは、餓了麼の前CEO(最高経営責任者)の韓鎏・容疑者である。
当局の発表によれば、餓了麼は2025年5月に社内調査を通じて韓容疑者らの不正を突き止め、警察に通報した。韓容疑者らは職権を濫用し、特定の取引先に対して条件の良い配送エリアを割り当てるなどの便宜を図り、見返りに金銭を受け取っていた。
2年足らずで30回以上
その後、韓容疑者は6月に上海市内オフィスで拘束され、拘置所で取り調べを受けていた。当局の発表によれば、韓容疑者ら3人(の餓了麼社員)は共謀のうえ、取引先の4人から2年足らずの間に合計30回以上にわたって賄賂を受け取り、その総額は4000万元(約8億1902万円)余りに上った。
一方、取引先の4人は(餓了麼が定める)サプライヤーとしての条件を満たせなかったにもかかわらず契約解除を免れたり、(取引を恣意的に回してもらうなどの)便宜を図ってもらうことで経営状態を改善しようとしたりするなど、さまざまな動機から贈賄に及んでいたという。
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