アマゾンが中国・上海の「AI研究所」を閉鎖の背景 米企業による中国の研究開発拠点の撤退やまず

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アマゾンはクラウド部門の組織スリム化の一環として上海のAI研究所の閉鎖を決めた。写真は研究所が入居していたオフィスビル(アマゾンのウェブサイトより)

アメリカのアマゾン・ドット・コムのクラウド部門であるアマゾン・ウエブ・サービス(AWS)は、中国の上海に置くAI(人工知能)の研究所を閉鎖する。7月22日、研究所に所属する応用科学者の王敏捷氏が、「米中戦略の調整を理由にした解散通知を受け取った」とSNS上に投稿して明らかになった。

財新記者の取材に対し、アマゾンは研究所の閉鎖について否定せず、「当社の組織や業務の優先順位、将来の戦略の方向性などについて深く検討した結果、AWSのサイエンス部門の一部で人員削減の実施を決めた」と回答した。

機械学習や深層学習を研究

AWSが上海にAI研究所を設立したのは2018年。アマゾンのウェブサイトの情報によれば、所属する科学者たちは機械学習、深層学習、グラフニューラルネットワーク、データサイエンスなどの研究に取り組んでいた。

研究所の所長を務めたのは、ニューヨーク大学上海校の教授でコンピューター科学者の張崢氏だ。同氏は1987年に上海の復旦大学を卒業後、アメリカに留学してイリノイ大学で博士号を取得。その後はヒューレット・パッカードの中央研究所の研究者、マイクロソフト・アジア研究所の副所長などを歴任した。

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