
イギリス製薬大手のアストラゼネカは3月21日、今後5年間に総額25億ドル(約3715億円)を中国に投資すると発表した。全世界で6カ所目、中国では上海市に続いて2カ所目となる「グローバル戦略R&Dセンター」を北京市に設立するほか、中国企業との共同研究開発などにも資金を投じる強気の計画だ。
北京に新設する研究開発拠点では(ハイレベルの研究者を含む)1700人の雇用創出を見込む。外資系企業による新規の対中投資が減少する中、25億ドルもの大型投資は世界の製薬大手を見回しても異例の規模だ。
中国の事業機会に「自信」
アストラゼネカによれば、今回発表した投資計画は北京市政府および北京経済技術開発区管理委員会と合意した戦略的パートナーシップに基づいて実施するものだ。
具体的には研究開発拠点の新設に加えて、中国のバイオテクノロジー企業である和鉑医薬、元思生肽、康泰生物の3社との共同事業や、バイオ医薬メーカーのファイブロジェン中国の買収計画などが含まれるという。
「わが社は北京市の創造的な研究開発環境や(中国企業との)協業機会、人材の豊富さなどに対して自信を持っている。今回の投資はその表れだ」。アストラゼネカのパスカル・ソリオCEO(最高経営責任者)は、声明の中でそう強調した。
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