ムーアスレッドが次世代チップ発表、加速する中国の国産AI半導体開発。一部性能はエヌビディアを凌駕か、株式市場でも人気沸騰

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ムーアスレッドのAIチップ内のGPU(画像処理装置)のイメージ。着々と性能を向上させている(画像は同社ウェブサイト内の動画より)

中国の国産AI(人工知能)半導体の開発競争が加速している。AI半導体開発を手掛ける中国のスタートアップ企業、摩爾線程智能科技(ムーアスレッド)は2025年12月20日、次世代のAI半導体を発表した。

同日公開したのは、最新のアーキテクチャー(基本設計)である「花港」と、それを基に開発したAI大規模モデルの学習・推論一体型チップの「華山」、画像出力(レンダリング)専用チップの「廬山」などだ。

同社の説明によれば、AI半導体の3大技術指標である浮動小数点演算性能、メモリー帯域幅、高速接続帯域幅の面で華山は、アメリカの半導体大手エヌビディア(NVIDIA)が量産する最新アーキテクチャーの「ブラックウェル」と前世代アーキテクチャー「ホッパー」の中間に位置し、メモリー性能については両者を凌駕しているという。

中国国内の生産工程でも演算効率向上

ムーアスレッドの創業者でCEO(最高経営責任者)を務める張建中氏は、中国の国産チップのファウンドリー(受託生産)工程が国外より遅れているにもかかわらず、新たなアーキテクチャーの性能を向上させられたのは、新たな命令セットの採用によるものと説明。半導体製造工程が同じ場合でも新アーキテクチャーは半導体の単位面積当たりの演算能力が50%向上し、同時にエネルギー効率も10倍に高まったという。

ムーアスレッドの現行のAI学習・推論一体型GPU(画像処理装置)の主力製品は、25年に投入した「平湖」アーキテクチャーを採用したS5000だ。この製品の推論コスト(AIを実際に運用するのに必要なハードウェア、電力、時間など)は国際的な主流製品に比べ約20%廉価で、一部モデルの学習効果は海外の主流製品を凌駕するとされる。

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