最近の上司の悩みでよく聞くのは、以下のようなものです。
「部下にうまく伝えられない」
「話をしたいが、部下があまり、乗り気でない」
「話を向けても『何も話すことはない』と心を開いてくれない」
「パワハラと責められるので、ろくに叱れない」
「褒め方がわからない」
「ウザがられるのではないかと心配で声がかけられない」
「部下との距離感が広がった」
ついつい及び腰になって、「コミュレス・コミュロス」状態という人もいます。ウェブ会議で報告や伝達ぐらいはできるが、1対1の対話をして関係性を深めていくことが難しい、という声もよく耳にします。
「上司力=話す力」です。「上司力」を上げるために、これからの上司はどのようなことを心がけていけばいいのか。まずは「よくある誤解」を2つ紹介します。
善意の「アドバイス」、実は「ありがた迷惑」
残念ながら、自分の考えを、一方的に相手に押し付ける話し方では、まったく相手の心には響きません。
人間は基本的に「聞きたい情報しか聞いてくれない」生き物です。自分の言いたいことを一方的に伝え、自分の正しさを相手にもわからせようとしても、簡単には相手の気持ちは変わりません。
「説教」「責める」「怒りをぶちまける」「決めつけ」などもってのほか、善意のつもりの「アドバイス」も、実は「ありがた迷惑」であることも多いのです。
一方的に「〇〇しろ」と命令しても、相手の心を変えることは難しい。それよりも、「徹底的に相手に自分で考えさせて、自分なりに結論や解決法を導かせる」という「対話の技術」を磨いていくしかありません。
「頭の良さより『共感力』で人生が決まる納得理由」で、リーダーシップの形が「強権・教官」型から「共感」型に進化していると紹介しましたが、マネジメントは「支配・指令」ではなく、「自発・自律型」に変化しているということを認識しておく必要があるでしょう。
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