コロナの影響で忍び寄る不況の影を前に、「働き方を変えなければ」との機運が急速に高まっています。
そこでよく登場するようになったのが「ジョブ型」という言葉。このところ、「ジョブ型に変えます!」方針を掲げる会社が急増。乗り遅れてはいけないとの焦りを各業界で感じるほどです。
「ジョブ型」は、欧米で多く採用されている働き方で、会社にとって必要な職務を定義して、それに見合う能力・経験を有する社員を配置するもの。難易度や責任の大きさを見極め、それに応じた給与水準の目安を決め、最適な人材を配置します。
日本企業の王道「メンバーシップ型」の現実
多くの日本企業はこれまで、職務や勤務地、労働時間などが限定されない「メンバーシップ型」と呼ばれる働き方を中心としてきました。総合職とも呼ばれ、営業職の人が畑違いの管理部門に異動になるような職種転換も当たり前に行われます。
文句を言わず「それも宿命」と受け入れてキャリアを重ねることで、給与や肩書が上がっていき、安定した会社員としての将来が保証されてきました。例えば、新卒で福岡支店の営業職に配属された筆者の友人は、
営業と管理系の職種の往復をした後に、管理職に昇進しており、典型的な総合職のキャリアと言えます。7回以上の異動を繰り返して営業部長に昇進。現在は取引先の財務部長になっています。
これまでの働き方を自己採点してもらったところ、100点満点の「70点」とのこと。定年までそれなりの給与をもらい、勤務できそうなので、大枠で満足しているとのことでした。
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