1999年に国内未出走で凱旋門賞2着のエルコンドルパサーが選考委員会で記者投票の結果を覆して年度代表馬に選ばれたことで物議をかもしたケースがあり、2000年から現在の各部門で3分の1以上の得票で自動的に決定という規定に変更された。
今年のJRA賞を筆者の投票内容を紹介しながら競走馬の各部門を紹介したい。JRA賞を振り返ることで2020年の競馬の見どころやポイントも理解できるはずだ。なお、JRA賞授章式は1月27日に都内のホテルで行われる。
有馬記念はアーモンドアイと年度代表馬を懸けた直接対決。5馬身差は決定的で歴史的な名牝となった。筆者ももちろんこの馬に投票した。牝馬の年度代表馬は昨年のアーモンドアイに続いて2年連続で史上9頭目。2009(平成21)年ウオッカ以降6頭を数える。近年は牝馬の時代と言っていい。
ディープインパクト産駒の逸材であるコントレイル
ホープフルSを制したコントレイルと朝日杯FSを制したサリオスの争い。同じ3戦3勝でGⅠを含めて重賞2勝もまったく同じ。クラシックディスタンスのホープフルSをマイルの朝日杯FSより上位に見たという評価が多かったか。
サリオスは77票で案外差がついた。筆者はGⅠ2戦は同格の評価。コントレイルの東スポ杯2歳Sの衝撃のレコード勝ちを評価して1票を投じた。2頭がどこで対決するかが今年の最大の焦点。コントレイルは昨年急死したディープインパクトの最高傑作になる可能性を持った逸材だ。ホープフルSがGⅠ昇格後、勝ち馬が最優秀2歳牡馬に選ばれたのは初めてだった。
阪神JFはウオッカを上回るレースレコードで衝撃の圧勝。唯一満票で選ばれ、筆者も投票した。同じ舞台で行われる桜花賞でどんなレースを見せるか。
最も接戦になった。GⅠ2勝は海外の香港マイルを含むアドマイヤマーズと地方交流GⅠを含むダートのクリソベリル。それでも皐月賞馬で有馬記念2着のサートゥルナーリアがアドマイヤマーズの107票を17票差で抑えた。グランプリ好走と神戸新聞杯圧勝があった。
アドマイヤマーズは香港マイルで香港最強馬ビューティージェネレーションやインディチャンプを破ったのは価値があった。筆者は迷ったがサートゥルナーリアにした。アドマイヤマーズは共同通信杯2着、皐月賞4着とクラシック路線で敗れたのと富士S9着惨敗が印象を悪くした。
マイラーには最優秀短距離馬のカテゴリーがあり、最優秀3歳牡馬はクラシック組に票が集まる傾向もある。サートゥルナーリアはドバイ国際競走に登録した。今年は海外でも活躍が期待される。
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