就活は多くのプロセスで構成されている。自分を知るための自己分析に始まり、キャリアの方位を定めるために業界・職種・企業研究を行い、実技編としてグループワークや面接の模擬経験を積む。しかし、ここまでは準備である。
実体験としての就活は、インターンシップやセミナー(会社説明会)に参加するところから始まる。学生はセミナーで登壇する人事担当者や社員を見て聞き、質問してリアルな関心と意欲を抱く。さて、学生はどのようなセミナーに好感を抱くのだろうか?
HR総研は、「楽天みん就」と共同で、2020年卒就活生を対象に1人1社だけ「印象のよかったセミナー・会社説明会」を選んでもらった(有効回答数:1489人)。その結果を上位21社まで紹介しよう。
総合1位は日本航空
総合の1位、2位は日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)のエアライン系2社である。スコアにはかなり差があり、JALは39ポイント、ANA29ポイントと10ポイントの差がある。
この2社は文系で圧倒的に評価が高く、JALは33ポイント、ANAは25ポイント。他の企業は10ポイント台にすぎない。ただ、理系はJALが6ポイント、ANAは4ポイントと少ない。また旧帝大クラスでコメントした学生は皆無で、上位私立大の学生が目立つ。
好印象の理由を読むと、両社ともにセミナーの雰囲気と社員の人柄のよさを挙げる学生が多い。JALに対しては、
「メッセージカードをくれた」(文系・上位私立大)
「時間すべてを社員座談会に使っていた」(文系・上位私立大)
「実際に働いているCAさんがたくさんいらっしゃってワクワクしたし、生の声が聞けたのでよかった」(文系・上位私立大)
とある。社員、とくにCA(キャビンアテンダント)を動員していることがわかる。
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