私がどん底で見た「読解力がない」という地獄

やり方を変えたら偏差値が40→70台に上昇

しかし、その時の子どもの頭の中がどのようになっているかを見ることはできるでしょうか。もちろん、わかりませんよね。ここに大きな問題があるのです。

実は、文章を読んでいるときに、2種類の読み方があるのです。

文章を読むときは2種類の読み方がある

1つは、意味を理解しながら読んでいる読み方です。この場合、書いてあることがひとつひとつ頭と心に入ってきていて、うまくいくと、文章と自分が一体になっていたりもするでしょう。

ではもう1つの読み方は何でしょうか。それは、字ヅラだけを追っている読み方です。活字の羅列に対して目を移動させているだけということです。本当にそんな読み方をしている子がいるのか、と思われるかもしれませんね。率直にいって、たくさんいます。かなりたくさんいます。実は、筆者も高校時代までそうでした。この読み方をしている子は100%国語ができませんし、さらに他教科も伸び悩むものです。

この2つの読み方のうち、どちらの読み方をしているかははたから見て、わかりません。周囲には、ただ読んでいるという姿しか見えないからです。ここに大きな落とし穴があります。周囲からは、本当の原因が見えないから、対策の打ちようがなかったのです。

なぜそれがわかったのかと言うと、筆者の実体験があるからです。筆者は成績を上げるために熱心に勉強するタイプでしたが、国語についてはまったくダメな人間でした。小学校の頃からです。さらに中高時代の国語の授業は、睡眠時間か息抜きの時間でした。はたからは勉強しているように見えたかもしれませんが、授業はつまらないし、書いてある内容も同様で、興味は一切湧きません。もちろん当時の筆者の精神年齢の低さが、文章の内容に追いついていなかったということもあるでしょう。

では、文章を読むときに何をしていたか? それが、「ただ字ヅラだけを追っていた」ということなのです。国語の問題の答えを考えるときは、ただ文字を眺めて、「宝探し」をしているようなものでした。当然ながら、そんなやり方で答えがそう簡単に見つかるはずはありません。

そんな状態ですから、意味を理解するなどありえず、国語ができるようになるなど夢のまた夢だったのです。意味を理解する力がないから、英語も頭打ち。数学もパターンを刷り込んでいるだけで、問われていることの意味など理解していません。ですからパターンから外れるとできなくなり、また新たな“パターン”としてひたすら覚えなくてはならないのです。

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