スマホを捨てれば子どもの偏差値は10上がる

「ながら勉強」が子どもに与える深刻な影響

スマホが学力にどんな影響を与えるのか、「脳トレ」の川島教授が解説します(写真: プラナ / PIXTA)
いまや多くの人の生活に欠かせない存在となったスマホ。自分はついつい長時間使っていても、子どもにはスマホの見過ぎを注意する人もいるでしょう。
スマホが子どもの脳に与える影響に関し、「脳トレ」ゲームを開発した東北大学の川島隆太教授が、中学生2万人以上を対象に調査を行いました。その調査からわかったのは、「スマホを使用すると偏差値が10下がる」という衝撃の事実でした。
本稿では、なぜスマホが学力に悪影響を及ぼすのかについて、近著『スマホが学力を破壊する』の内容を基にお届けします。

始まりは驚きの調査結果

「なんだ、このデータは!?」

2013年10月、私の研究室の助教からメールで送られてきた資料を目にして、私は思わず声をあげてしまった。

科学者は通常、予想外の結果、すなわち新発見につながる知見に出あうと心が沸き立ち、アドレナリンが分泌されるはずなのに、目の前に表示されたグラフは、私をただただ暗い気持ちにさせただけであった。

そのグラフは、宮城県仙台市の公立中学校に通う2万2390人が受けた数学の試験結果と、平日の家庭での学習時間の長さ、平日の携帯電話やスマートフォンの使用時間の関係を示したものだった。

家庭での勉強時間が同じでも、携帯・スマホを使用する時間の長いほど成績が下がることがわかる。図をよく見ると、家庭で毎日2時間以上も勉強をしていても、携帯・スマホを3時間以上使用すると、携帯・スマホは使用しない、かつほぼ勉強もしない生徒よりも成績が低くなっている。2時間を超える勉強の努力が消えてしまったことになる。

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