買い物の衝動をコントロールできない
約束時間ちょうどに倉田さんは現れた。手には買い物袋を抱えている。「ちょっと買い物をしてしまい、ギリギリになっちゃいました」。そう言いながらバタバタとカフェの席に着いた。
倉田さんは衝動性の症状があるため、買い物依存症に。一時期はリボ払いギリギリの額まで買い物をしてカードの返済に苦労したという。買い物依存症というと、無駄なものや高価なブランド物を次々に買い漁るイメージがあるが、倉田さんにとってそうではない。
「売り場で何かを見つけた際、必要なものと不要なものの判断ができないんです。インテリアとか、自分が目についたものはそのときの衝動で買ってしまいます。今はビーズでアクセサリーなどを作るハンドメイドが趣味なので、その材料を買うことが多いです。『必要なものだけ買いなさい』と言われても、私には全部必要なものに思えるんです。優先順位があいまいなんでしょうね」(倉田さん)
買い物の衝動をコントロールできないことに困ったのが、自分が発達障害ではないか疑ったきっかけだという。「23歳、『発達障害』の彼が抱える生きづらさ」(2017年11月22日配信)にも記載したが、ADHDの人はその衝動性からニコチンやアルコール、ギャンブルや性といった依存症に陥る確率が正常な人の2倍という研究結果が出ている。
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